そろそろ書くべき時なのでしょうかね・・・。 ツインソウル その㉜
仕事から、戻ると、食事の支度・片付け・お風呂・そして
子どもの世話が待っている。
一通り済ませると、私は、携帯電話を取り出した。
今日の一件は、事務のパートのおばちゃんが、簡単に
解決できる問題ではないからだ。
電話の相手は、同期の仙台支社の事務の女性。
彼女とは、当時、一度も会ったことは無かったが、入社した
時期が近かったこともあり、複雑で独自な会計処理の仕方や
システムの不具合の件で、お互い、相談することが多くなって
仲良くなったのだった。
結構、物理的距離は離れているけどね・・・。
「いや、もう聞いてよ~~~。」
「何々?」
「奴が、やらかしてくれたのよ~。」
「え~~~また? 女性関係かい!」
「それ以外無いでしょうよ・・・。」 "(-""-)"
仙台の彼女も、Sと短い間ではあったが、働いた経験があり
Sの女癖には、辟易させられた一人でもあった。
「で、何やらかしたの?」
「実はさ、信販の既婚女性に、お付き合い迫ってさ
振られ続けたもんだから、とうとう首にするって
恫喝しちゃってさ~。」
「え~~~もう、何・・・何やらかしてるのよ~。」
「でしょ~~~~。」
「信販の先輩女子が怒ってさ、上司に報告して、会社
として断固抗議してもらう!って、もうレッドカード
状態なのよ~。」
「あいた~~~やらかしたね~。」
「うちに居た時はさ、こっちのレディさん、あっちの
レディさん(営業レディ)って、渡り鳥みたいに、渡り
歩いていたんだけどさ~。」
「とうとう取引先まで、手を出したか・・・。」
「まあね、美人なのよ~。色白さんで、細くて、儚げで。」
「ありゃ~ドストライクなのね。」
「でもさ、あまりに芸がない・・・そしてえげつない。」
「モテ男のメンツが廃るってか~。」
「どうしたらいいと思う?」
「私が何か言ったって、屁の河童、聞きやしないと
思うのよね。」
「信販会社から、ねじ込まれる前に、先輩諸氏から、拳固
してもらう手はないかしら?」
「あ、うちの所長、ちょっとSより先輩だし、Sの女癖の
悪さも知ってるから、言って貰おうか?」
「うわ~お願いできる?」
「うん、言ってみるね。」
仙台の彼女の進言のお陰もあったのか、はたまた、昔っから
Sに対する反感があったのか、仙台の所長だけでなく、数名の
所長達が、本社の上司や、直接Sに苦言を呈してくれたよう
だった。
しかし、そのとばっちりが、後日、私の身に降りかかって
きたのだった。