そろそろ書くべき時なのでしょうかね・・・。 ツインソウル その㉒
新人の歓迎会を兼ねた、その懇親会は、人数も多い事から、
しっかりと、予約を入れてお店を確保した。
前みたいに、さすらいの末、良いお店に入るなんて事は
到底無理だからだ。
総勢20名。
ちょっとした宴会ですな・・・。
若い子チームは、先に、宴会場へ出発し、大人チームは
少し時間を空けてから、出発した。
Mは、大人チームと一緒に行きたがったが、会場の場所を
知る人物が、あまりいないため、先に、若い子チームの
先導を務めるために、先乗りすることになったのだ。
大人チームが、仕事を終えて、やっと外に出た頃は、
トワイライトゾーンに入っており、茜とスカイブルーの
グラデーションに染まった空が、やけに美しく見えた。
そんな空を見上げながら、大人チームは、目的地まで
そぞろ歩いた。
「ああ、こんな夕暮れの美しい日に、いつか、私は、
Sとの不思議な出来事を、お互い、話すなんてことが
あるんだろうか・・・・。」
あれ、急に、乙女チックに陥ったぞ。
トワイライトタイムのマジックかしら!?
思わず、一人、首を横に振りながら、現実に戻る私。
「いや~いいね~。福岡ってさ、もっと田舎だと思ってたよ。」
「ここから見えるネオンが、良い感じだな~。」
そんな事を言いながら、ちょっとハイテンションになっていた
のは、千葉から来た、元店長だった。
彼は、ビジュアル系にありがちな、顔立ちが整ったタイプだったが
残念なことに、私よりも、身長が低いミニマム男子だったのだ。
彼が千葉の店長として働いていた時は、事務方との女性、つまり
私と同じ職種のおばちゃまとは、あまり仲が、芳しくなかったようだが
思ったほど、難しい性格でもなさそうなので、私は、内心ほっとした
のだった。
「そうでしょう? 福岡いいでしょう~。食べ物は美味しいし、
お姉さんたちは、綺麗だし、独身男性には、堪らん町ですよ~。」
「うん、何だか、凄く楽しくなってきた!」♪
(「以外に素直だよね・・・。」)
まあ、Sに比べれば、誰だって、そう思えたかもしれないが・・・。
お店につくと、待ちきれなかった若い子たちは、既に、良い感じに
出来上がっていた。
やっぱり、お酒が入ると、普段の彼らとは違う、別の顔がでてくる
らしく、意外な素顔を見ることができた。
普段大人しいけど、意外や意外、めっちゃお酒に強い子とかね!
よっぽど楽しかったのか、テンションが上がりすぎ、若い子たちは
お店の人に、何度も、「静かにお願いします」との注意を
受けてしまった。
大人チームは、お酒や、チューハイを、ちびちび
飲みながら、普段は見られない、若い子たちの、別の顔を
楽し気に見つめていた。
「いや、さすがに、あそこまでアゲアゲにはできんね~。」
まったりとお酒を楽しむ、大人チームだったが、Sだけは
若い子チームに交じり、楽し気に、爆笑していたのだった。
一次会は、お開きとなり、二次会は、どこへ行こうかと
みな、それぞれにアイディアを出し合ったが、場所が決まらず
一旦、外へ出て、歩きながら探すことになった。
すると意外なことに、Sが、「おれ、一旦ホテル戻るわ。」と
言い出した。
すると、Mは、びっくりし、「え~2次会行かないんですか~。」
所長が戻るんなら、私も、一緒に行きます~~~~。
(おいおい、ホテルに一緒に行くですと!?)(-_-)/~~~ピシー!ピシー!
「あ・・・いや、ちょっと戻って、自宅に電話して、また
戻ってくるよ。」
二次会、どこでやるのか、教えてくれたら、あとで、そこに
合流するから・・・。
そう言うSに、まだ納得できないのか、ごねるM。
「僕ね、こうみえても、二児の父なんですよ。電話するって
約束しちゃったからね。約束守らないとね・・・。」
まだ、納得してなさそうなMだったが、おばちゃんと私で、
強引にMを引きずって、次の場所へと引っ張っていった。
次の場所は、カラオケのあるスナックということだったが
12時を回ったこともあり、シンデレラな私は、(爆)
「じゃ、ここで私は帰るね!」とお先に、失礼することに
したのだった。
「え~ちょっと、来ないの! 私ひとりじゃ、手に負えない
じゃないのよ~。」
とおばちゃまは、のたまったのだが、地下鉄電車の終電に
間に合わなくなる私は、手を振り、さっさと撤収したのだった。
終電乗るの、初めてだわ・・・。
ちょっとビビリ気味で乗車した私だったが、意外にも、酔っ払い
は、ほとんどおらず、静かな社内だった。
そりゃそうか・・・・。
博多じゃ、12時(0時)は、宵の口だもんね。